クリストファー・ノーラン監督による戦争・サスペンス映画『ダンケルク』のパンフレットの紹介とレビューです。
パンフレットの中身を知りたい方、買おうか迷っている方はぜひ参考にしてください。
目次
総合評価
レビュー
キャストインタビューは、それぞれの俳優に2~3個ずつと他のパンフレットよりボリュームは少なめ。
ノーラン監督へのインタビューとプロダクションノート(メイキング)は、数も内容も充実しています!
その中でも特に最も読んでいただきたいのは、各分野の著名人によるコラムの数々。
映画『ダンケルク』に関しても、ダンケルクの戦いやその歴史についても、これ以上ないくらい深く学ぶことができます。
今作が好きな人や、ノーラン監督のファンに非常におすすめの一冊です。
参考 『ダンケルク』パンフレットの詳細楽天市場キャストインタビュー【評価★4.0】
フィン・ホワイトヘッド
当時の兵士たちのリアルな状況を想像して、呆然としてしまった。あの浜へ出ていく、海水が増す、爆弾が破裂する……すごくはっきりと想像できたんだ。
- 演じたトミーについて
- 過酷な撮影
トム・グリン=カーニー
クリスは常にカメラの横にいるんだ。彼は僕のことをすごく助けてくれて、僕は全身全霊で彼を信頼できた。
- 映画デビューを飾った感想
- ノーラン監督について
- スピットファイアとの共演
ジャック・ロウデン
本物のスピットファイアで海峡上空で急降下したりした。クリスにこう言ったんだ。「この映画のせいで、他の映画の撮影がどれも退屈になってしまう!」って(笑)。
- イギリス空軍のパイロットについて
- 飛行シーンの撮影
ハリー・スタイルズ
撮影中のクリスは腰を下ろさないんだ!彼はみんなと一緒に泥まみれになっていた。本当に驚いたよ。
- 演じたアレックスについて
- 兵士たちの連帯感について
- クリストファー・ノーラン監督について
アナイリン・バーナード
こういう映画をまとめるのは、それ自体が軍事作戦みたいなもの。天候に、爆発に、アクション満載でまさに試練だった。
- 冒頭のシーンについて
- 『ダンケルク』の魅力
ジェイムズ・ダーシー
ウィナント大佐とボルトン中佐ら少数の人間だけが、状況を完全に把握していたんだ。
- ウィナント陸軍大佐について
バリー・コーガン
クリスは、僕らがあの船を自分たちのものだと思えるようになってほしいと言っていて、それはスクリーン上でも表れていると思うよ。
- ジョージについて
- 撮影以外も船上で過ごしたエピソード
ケネス・ブラナー
撤退というのは一般的には英雄的行動ではないと見なされる。しかし、この場合は結局、人間の精神の非常に英雄的な部分が明らかになるんだ。
- ダンケルクの戦いについて
- “ダンケルク・スピリット”について
- ボルトン海軍中佐のキャラクター
- クリストファー・ノーランの監督術
キリアン・マーフィー
クリスの映画はその本質とスケールが壮大だけど、撮影している時は、とてもコンパクトで誠実に感じられる。それだけ彼は俳優たちに近い存在ということだよ。
- 自身が演じたキャラクターについて
- 極力CGを使わない撮影
- ノーラン監督のこだわり
マーク・ライランス
私がこの作品に惹かれたのは史実的事件に基づくという点と、そのストーリーをクリスがとても興味深く脚本にしているという点だった。素晴らしいことだ。
- 惚れてしまうほど見事なムーンストーン号役の船
- イギリス人にとっての「ダンケルクの戦い」
- 『ダンケルク』に惹かれた理由
トム・ハーディ
僕は彼の作品なら、どんな役でも飛びつくよ。クリスは、あらゆる可能性を追求し、どんなチャンスも試さずに諦めたりはしない真のプロだ。
- 「祖父がダンケルクにいた」
- ノーラン監督と3度目のタッグ
スタッフインタビュー【評価★4.0】
クリストファー・ノーラン監督
僕は戦場で戦ったことがない。直接の経験をしていない。だから、「戦争映画を監督します」というのを、恐れ多いと感じてしまうんだ。『ダンケルク』は、時間との戦いを描くサスペンスだと、僕は捉えている。
- 『インターステラー』の後にこのテーマを選んだ理由
- 他国にあまり知られていない史実を映画化するということ
- 「ダンケルクは戦争映画ではない」
- 血が出てこないのは意図的?
- 上映時間が106分と他作品より短いことについて
- 「時間」に対する興味
- キャスティングについて
- ハリー・スタイルズを起用した理由
- オーディションの内容
- 実際のダンケルクでのロケ
メイキング【評価★5.0】
僕たちがこの映画で目指したのは、史実に対して心からの敬意を払いつつ、ある程度より強調した部分と、もちろん、エンターテイメント性も出して、観客に臨場感を味わってもらうということだった。(クリストファー・ノーラン監督)
- “ダンケルク・スピリット”を蘇らせる
- ダンケルクを体験する
- 防波堤:地上の兵士たち
- 海:海峡を渡る船
- 空:コックピットの密室
- ダンケルクの響き
コラム【評価★4.0】
この撤退成功にイギリス世論は沸いたが、それを諌めるべくチャーチル首相は「撤退に成功しても戦争には勝てない」という主旨のスピーチを行った。以来、危機的状況にあっても活路を拓くべく不屈の闘志で立ち向かう精神を”ダンケルク・スピリット”と称するようになった。(白石光)
ノーランの挙げた11本(加えて仮想敵としての『プライベート・ライアン』)を通して見えてきた本作の特徴は、主人公の物語に感情移入させるのではなく、主人公たちと同様、全体を見通すすべもない混乱のただ中に我々を置くこと、である。(吉田広明)
- 『ダンケルク』は映画を超えた巨大事業(押井守)
- 真実のダンケルク(白石光)
- 大きな映画を、マイナーポエットの眼で(芝山幹郎)
- 『ダンケルク』に影響を与えた11本の映画(吉田広明)
- ノーランの作家性を受容する戦争映画というキャンバス(鬼塚大輔)
- ノーラン映画の構造(森直人)
- ノーラン映画の画(尾崎一男)
- ノーラン映画の音1(樋口泰人)
- ノーラン映画の音2(馬場敏裕)
おすすめしたい人
- クリストファー・ノーラン監督のファン
- 映画『ダンケルク』の製作のこだわり・舞台裏を知りたい人
- 「ダンケルクの戦い」の歴史を詳しく知りたい人