クリストファー・ノーラン監督によるSF・サスペンス映画『TENET テネット』のパンフレットの紹介とレビューです。
パンフレットの中身を知りたい方、買おうか迷っている方はぜひ参考にしてください。
目次
総合評価
レビュー
『テネット』の科学監修を務めた山崎詩郎さんのコラム「物理学的視点で観る『TENET』」が、今作の時間の物理学的なルール、各シーンの順行・逆行の成り立ち・タイムラインなどを知るのに非常に役立ちます!
映画の分からなかったシーンや気づかなかった伏線を分かりやすく解説してくれていて、2回目・3回目とまた鑑賞したくなること間違いなし。
この時間解説コラムだけでも、かなりのボリュームがあります。
主要俳優さんへのインタビューはそこそこのボリューム。
ノーラン監督へのインタビューは、
- 逆行のアイデアを思いついたきっかけ
- 実写にこだわった撮影の裏側
- 初タッグとなったルートヴィッヒ・ヨーランソンの音楽
などなどボリューム満載で、ノーランファンとして大満足です。
複雑すぎる時間のルールが理解できなかった人も、もっと『テネット』を楽しみたい人も、この映画を鑑賞した人全員におすすめの一冊です!
参考 『TENET テネット』パンフレットの詳細楽天市場キャストインタビュー【評価★4.0】
ジョン・デイビッド・ワシントン
僕は、クリスの映画を「クリストファー・ノーラン」というジャンルだと思っているし、このジャンルが大好き。この映画も、今までの作品と同じように受け止めてほしいですね。
- 『TENET テネット』との出会い
- 本作の脚本、製作現場について
- 元アスリートのキャリアとアクションシーンの撮影
- ロバート・パティンソンとの共演
- 自身から見たノーラン作品の魅力
ロバート・パティンソン
ニールは専門知識や経験、直感を組み合わせて行動するけれども、彼が知りうることはごくわずか。だから、あとは思い切って飛び込むしかありません。ニールは混沌とした、不条理な世界を楽しんでいるんだと思います。
- 初めて脚本を読んだ時の感想
- ニールという役柄について
- 難解な脚本を演じる上で面白かったこと、気を遣ったこと
- 今作の激しいアクションについて
- ジョン・デイビッド・ワシントンとの共演
エリザベス・デビッキ
キャットはただの被害者ではありません。それが彼女の戦いにとっては大切なこと。豊かで力強い闘争心が核にある人です。私は、キャットの真の強さは知性にあると思います。
- 出演までの経緯
- 脚本を読んだ時のキャットの印象
- ノーラン監督の撮影現場
- 世界各国での撮影について
- 実際の飛行機を使った撮影について
ケネス・ブラナー
クリスは、いわゆる大作映画に求められるものを、自分のビジョンに妥協なく実現できる人。だから最高峰の商業映画にして、非常にパーソナルな作品を作り続けられるんです。
- セイターのキャラクターについて
- セイターの内面
- 本作の脚本について
- クリストファー・ノーランの監督術
スタッフインタビュー【評価★4.0】
クリストファー・ノーラン監督
『ダンケルク』以降、私はより広い意味での映画製作に立ち戻りたいという気持ちと、世界中の観客を行ったことのない場所へ連れて行きたいという気持ちが強くなってきていた。また、ずっと挑戦してみたかったスパイ映画というジャンルに取り組む準備ができたという感覚もあったんだ。
- 本作のコンセプトを得たきっかけ
- 7年がかりの企画になった理由
- 自身が「時間の逆行」を理解できたヒント
- 逆行する映像を撮る工夫
- 本物にこだわった撮影
- ルートヴィッヒ・ヨーランソンとの初タッグ
メイキング【評価★5.0】
興味深いことに、時間の逆行の概念は、現代の物理学において不可能ではないということが判明した。「あらゆる物理学の法則は対称的であり、時間を順行しても逆行しても、同じ状態を保つことができる。エントロピー以外はね」とノーラン監督は説明する。
- ノーラン監督が語る『TENET』の構想
- キャスト
- スタッフ
- エストニア
- イタリア、アマルフィ海岸
- イギリス、サウサンプトンとロンドン
- インド、ムンバイ
- スカンジナビア、デンマークとノルウェーのオスロ
- アメリカ、南カリフォルニア
- ルートヴィッヒ・ヨーランソンの音楽
コラム【評価★5.0】
『インセプション』では夢の拡大解釈により生理学的に見かけの時間を約20倍圧縮、『インターステラー』ではブラックホールの重力により物理的な時間を約5万倍伸長した。時間がどんなに伸縮しても変わらなかったこと。ノーラン監督は『TENET テネット』でその禁断の領域に踏み込んでしまう。それが、【時間の逆行】だ。(山崎詩郎)
- 逆行する時間の謎を解明せよ|物理学的視点で観る『TENET テネット』(山崎詩郎)
- 『TENET』が楽しくなる科学と翻訳(山崎詩郎)
- 物語自体に緻密な回文的な構造が見えてくる(山崎貴)
- クリストファー・ノーランが起こしたSF映画革命(大森望)
- ノーラン作品、12年間におけるIMAX撮影の進化(尾崎一男)
- ノーラン作品の音楽の先鋭性を加速させた、ルートヴィッヒ・ヨーランソンとトラヴィス・スコット(宇野維正)
- 名もなき男を取り巻く『TENET』の謎を13のキーワードから読み解く
- クリストファー・ノーランのフィルモグラフィー|過去作の映画的発明
おすすめしたい人
- 『テネット』を物理学的に理解したい人
- 『テネット』の伏線の答え、時間の仕組みを理解したい人
- キャスト、クリストファー・ノーラン監督のインタビューを読みたい人